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参画教員紹介④ 内山 融 教授(東京大学大学院総合文化研究科)

内山 教授
東京大学大学院総合文化研究科

 
◆研究活動概要 
 これまで、主に英国の行政機関で取り入られている「エビデンスに基づく政策形成(EBPM)」について研究し、EBPMの制度を日本にも応用できないかと検討してきました。英国では、各省庁に経済学、統計学、社会調査などの分野の分析専門職員が配置されています。こうした事例を参考として日本の行政機関でもEBPMを導入することを提言してきたこともあり、現在、政府ではEBPMが制度化されています。EBPM担当の幹部ポストも設置されました。自治体でも横浜市や広島県などがEBPMを導入して、効率的・効果的な政策形成を追求しています。このうち地域との関わりとしては、特に、広島県でのEBPMの制度構築に初期の段階で携わりました。


◆EBPMと地域 
 どの地域でも財政的資源、人的資源が限られているため、少ない資源をより効率的・効果的に活用し、住民の暮らしを向上させるうえでEBPMは有効です。EBPMは、子育て支援、教育、防災など、様々な地域の政策領域に応用できます。例えば、広島県では、「住民に避難行動を呼びかける際にどのようなメッセージが有効か」を検証し、その結果を防災政策に反映しています。

 広島県などでの事例から、自治体がこのような制度を導入するには、①首長のリーダーシップと②職員の意識と能力の向上が重要だと考えます。政治家や行政職員などがエビデンスを重視して政策を決定することの重要性を理解し、行政組織の中で専門性を育み、大学やシンクタンクなど外部の研究者とネットワークを持つことが大事です。また、大学が携わる際には、住民のプライバシーを守りつつ、いかに行政のデータを活用していくかを検討しなければなりません。

◆関連書籍
大竹文雄・内山融・小林庸平編(2022)『EBPM : エビデンスに基づく政策形成の導入と実践』日経BP日本経済新聞出版。