第3回ブラウンバッグ・ワークショップを開催しました。
遅ればせながら、今年度もご指導ご鞭撻のほど、どうかよろしくお願いいたします。
さて、5月15日(月)お昼に、三重サテライトにて「自動販売機に見る文化の違い、ものづくり協働、社会貢献」をテーマに、第3回ブラウンバッグ・ワークショップを開催しました。
今回は、ユマニテクプラザ1階の三重県産業支援センター北勢支所様と関係者の皆様、三重大学北勢サテライト様、みえ大橋学園様、ユマニテクプラザ2階の株式会社国際電気セミコンダクターサービス様、合計18名の皆様にご参加いただきました。
講演者は、三重県産業支援センター北勢支所・中小企業支援課・技術支援コーディネーターの井上正喜氏です。井上氏は、技術士(機械部門、綜合技術監理部門)であり、東京大学ものづくりインストラクターでもいらっしゃいます。主に、富士電機(株)三重工場でのご経験をもとに、①日本の自動販売機と海外の自動販売機の違い、②外国人労働者と協働したものづくりによる生産性向上、③寄付型自動販売機など自動販売機の社会貢献について、お話していただきました。
自動販売機の技術開発については、電力使用の調整などの省エネの技術、様々な形状の缶・ペットボトル飲料用のメカ機構の開発、交通量の多い道路での粉塵への対応などについて、具体的な実験の様子も紹介しながら、お話していただきました。
また、部品製造・組立を担う子会社では、正規・非正規雇用を合わせると、外国籍従業員と日本国籍従業員の割合が半々であり、外国籍従業員の国籍は13カ国に及ぶという実態についてもご紹介いただきました。協働のために、外国籍従業員間の「公平感」を最も大切にしていらっしゃるそうです。
さらに、AED機能、募金機能、ユニバーサルデザイン、災害救援対応といった社会貢献型自動販売機の様々な取り組みなどについてもご紹介いただきました。
ご発表を通して、自動販売機と社会貢献という、一見関係のないような分野が、密接につながっていることを知ることが出来ました。社会が目まぐるしく変化する中、社会の要請に応じて、技術開発を進めている現場のお話をお聞きする機会は、非常に貴重でした。この地域、ひいては日本における、ものづくりの神髄に触れる機会となりました。また、今回のお話を、生産ラインの一端を担う外国籍者や、将来の進路を選択する高校生・高専生が聞いたら、違った価値が生まれるのではないか、と思いました。
お忙しい中、ご準備・ご発表いただきました井上様、ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。