お知らせ

石川県白山市のスギ人工林で試料木調査を実施しました

お知らせ2025/12/24

参画教員である農学生命科学研究科の龍原哲准教授が、弊機構の連携先である白山市産業部森林対策課、および石川県石川農林総合事務所の皆さまに調査場所をご案内いただき、対象森林で調査を行いました。

調査地のスギ人工林(試料木を伐採する前)

本調査は、立木を計測したデータから立木の3次元モデルを作成し、そのモデルをもとに、立木が吸収した二酸化炭素量を推定する方法の開発を目的としています。このため、スギ人工林内で試料木を伐採し、幹・枝・葉に関するデータおよびサンプルを採取しました。

まず、10月30日(木)に、白山市鶴来支所および現地にて、白山市産業部森林対策課、石川県石川農林総合事務所の皆さまと打ち合わせを行い、対象地の紹介を受けました。その後、11月8日(土)~9日(日)には対象森林内に区画を設定し、区画内の立木を測定して試料木を選定しました。11月20日(木)には、株式会社デンソーの担当者が森林内の計測を実施しました。

最終的に、11月25日(火)~27日(木)にかけて、現地の協力事業者の支援を受けながら試料木を伐採し、地上高の階層別に幹・枝・葉の重量を測定しました。あわせて各部位のサンプルを採取し、重量測定を行いました。

試料木を重機で林道へ引き上げつつ、幹を1mごとに切断(手前は測定済みの丸太)

 幹から切断した枝を、葉の部分と枝の部分に分離している様子

今後は採取したサンプルを乾燥させ、乾燥重量を測定したうえで、試料木の乾燥重量を推定します(乾燥重量の半分を炭素蓄積量とし、炭素蓄積量に44/12を乗じて二酸化炭素吸収量に換算します)。

現地の森林組合、林業会社のご協力を得ることで、予定していた調査を無事終了することができました。調査場所のご案内、ならびに現地調査への多大なるご協力をいただいた関係者の皆さまに、改めて感謝申し上げます。