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学外連携機関等紹介 三重県

三重県
知事 一見 勝之

 

◆東京大学との協定締結の背景 
 三重県は、北中部地域は中部圏と近畿圏の中央に位置するという利点を生かしたものづくり産業、南部地域は海や山の自然を生かした観光や農林水産業が基幹産業として人びとの暮らしを支えるなど、多様な魅力を有する地域として発展を遂げてきました。また、人口減少・高齢化の進展や、発生が懸念される南海トラフ地震への対応、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーの活用など、日本が抱えるさまざまな課題に直面している地域でもあります。こうした中、東京大学と三重県の連携協定は、地域の未来に関わる研究・地域連携・人材育成の地域実証フィールドを探していた東京大学と、その先進的な取組成果を県内の地域課題の解決に生かしたいという本県の思いが一致し、合意に至ったものです。

◆東京大学との連携事例 
 協定を締結して以降、実証実験や地域課題の解決に向けたプログラムなど、東京大学と連携した取組が進められています。例えば東員町において、家庭の電力データをAIで解析し、フレイル(健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態)を検知する実証実験が、東京大学、三重大学、東員町、三重県、企業の協働のもとに行われ、有効性が確認されました。実証実験の結果を受けて、東員町ではひとり暮らしで65歳以上の健康な方を対象に、電力使用量からフレイルを早期発見するサービスを実施しています。また、社会的課題にチャレンジするリーダー人材を育成する東京大学のプログラムにおいて、これまで鳥羽市、志摩市、尾鷲市、南伊勢町で学生を受け入れ、学生と地域住民が深く関わりながら、それぞれの地域に根差した活動や提案が行われています。

介護予防に向けたAI・データ活⽤研究会

◆東京大学との連携に対する思い・期待
 今後も、三重県の特色あるフィールドを生かし、地域課題の解決に資する研究や教育が行われるよう、地域の理解を得ながら、幅広く連携していきます。