四日市市でバーチャル空間作成の実証実験を行いました。
1月27日に、三重サテライトにて、四日市市政策推進部、都市整備部、シティプロモーション部などに所属している職員の方々を対象に、「スマートシティ化に向けた四日市市バーチャル空間づくり実証実験」を行いました。実際に、四日市市街を歩きながら、360度カメラで撮影し、ソフトウェアを使って、バーチャルツアーを作成するという企画です。
国立研究開発法人土木研究所自然共生研究センター主任研究員の林田寿文氏に講師を務めていただき、同交流研究員の安形仁宏氏、北陸サテライトの坂本貴啓特任助教が全体的なサポートをしました。
最初に、林田寿文氏が、バーチャルとは何なのか、バーチャル空間を作成すると、どんなことができるのか、などを説明しました。
その後、2班に分かれて、地図にシールを貼って、撮影する位置を計画しました。撮影順にシールに番号を振っていると、後で分かりやすくなります。曲がる箇所などをポイントに、約100m間隔で撮影します。
この日は、四日市市では珍しく雪が降っていましたが、開発が進む中央通り沿いを分担し、1時間ほどかけて、それぞれ40~50箇所ほど撮影しました。
撮影は、なるべく人が写らないように、タイマーかリモコンで行うと良いそうです。
撮影後は、早速、バーチャルツアーの作成です。1. プロジェクト作成、2. パノラマ(360度写真)の繋ぎ合わせ、3. 平面図の表示、4. 作成結果の出力の順番で作業を進めます。
説明を受けながら、とても和やかな雰囲気の中、みんなで一緒に作成に取り組み、2時間ほどで完成させることができました。
最後は、完成したバーチャルツアーの発表です。
参加者からは、
・今回は時間が限られていたが、この時間でここまでのものができることが分かった。慣れれば、もっと情報を追加していって、もっと面白いものができるのではないか、と思った。
・河川の流れなどが映像化されるので、何年に崩れたとか、どういう構造に直したとかいう情報が加わると、もっと面白いのかな、と思った。
・景色がバーチャル映像で見られるというのは今までなかったので、そういうものがこの先、資料として活用できると、民間などにも説明しやすくなる。
・今回は雪が降っていたので、路面という面ではあまり参考にできない部分もあったが、晴れているときに、メイン道路とかをざっと作っておくと、例えば、何かあったときに、リンクを飛ばしてすぐに状況を確認できるようにしたり、道路向けにカスタマイズできれば、便利に使えるのではないか、と思った。
・これがあれば、住民の方とイメージの共有が図れるので、参考になるツールだな、と感じた。
といった感想が出されました。
感想にもあったように、バーチャル空間は、比較的簡単な作業で作成できますので、今後もまちづくりのDX化に向け、観光、インフラ整備、危機管理など、様々な面で役立ていただければ、と思います。